中古で取得した固定資産の修理費用は、修理の内容、タイミングによって取扱いが異なるため、注意が必要です。
固定資産に関する支出
まずは固定資産に関する支出について、簡単に確認しておきます。
新しく固定資産を取得した場合
新品、中古を問わず、固定資産を取得した場合には、その取得に関する費用は固定資産の取得価額に含めることになります(不動産取得税など一定のものを除きます)。
「固定資産の取得価額に含める」ということは、支払った時の全額を費用にすることは出来ず、決められた年数に渡って少しずつ費用化(減価償却)するということです。
修理費用の場合
使用している固定資産について修理が必要になった場合、価値の増加を伴わない修理費用は、その年の費用として処理することが可能です。
中古資産を取得した場合の修理費用
中古で固定資産を取得した場合、使用するためには修理が必要となるケースがあります。
例えば、「故障していて修理しなければ使えない機械を格安で手に入れた。」場合など。
そして、この場合の修理費用をどう考えるか、については少し注意が必要です。
前述のとおり、使用している固定資産に関する修理費用であれば、修理したときに全額を修繕費として費用処理することができます。
ところが、中古資産を取得して、使用するためには修理が必要な場合、修繕費として費用処理することはできません。
その修理費用は中古資産の取得価額に含めなければならないのです。
・その中古資産は修理をしなければ使用できない。
・使用を開始する前の修理費用は中古資産を使用するために必要な支出(取得価額に含める)として考えなければならない。
というのが理由です。
ちなみに、中古資産を使用し始めた直後に発生した修理費用はどう扱うのか。
理屈からすると「使用」することが出来ていたのであれば、通常の「修理費用」と考えて良さそうな気もします。
ただし、きちんと修理内容を確認したうえで、実態(取得価額に含めるべきものなのか、修理費用で処理してOKなのか)で判断しないと処理を誤る危険性があるので注意が必要です。
終わりに
固定資産に関する支出で、非常に分かりにくいのが、修繕費と資本的支出に関する論点です。
これは、使用している固定資産に対する修理、メンテナンス、改善などの支出を「修理費用」と「資産の取得」のどちらと考えるか、という論点です。
今回は、これも含めて書こうとするとやや煩雑になるので、単純な修理費用を前提としています。
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【編集後記】
WBC(ワールドベースボールクラシック)は、1次ラウンドから6連勝で準決勝進出が決まりましたね。
1週間後が楽しみです。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
銀座コバウ
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