夏の税理士試験に向けて、早くも折り返し地点が過ぎました。
その税理士試験の勉強では、テキストを丁寧に繰り返し読むという勉強法が有効でしたが、最大のポイントは「忘れる前に繰り返し読む」ということだったと思います。
テキストを繰り返し読む勉強法
以前にも書いたことがありますが、税理士試験の受験生時代、テキストを丁寧に繰り返し読むという勉強を続けていました。
きっかけは、試験勉強を始めたころ、専門学校の同じクラスで知り合った知人に勉強法を聞いたことです。
その彼は、「とにかく毎日テキスト丁寧に読み込む」ことを実践しているとのことでした。
それも、ただ流し読みをするだけでなく、1字1句を読み飛ばさずに意味を考えながら丁寧に読むと、「必ず何かしらの発見があったり気づくことがあるはずだ」というのが持論でした。
実際に試してみたところ、やはりなんとなく曖昧だったり、理解していたつもりになっていたことに気づくなど、勉強法としては有効だったと思っています。
勉強に慣れてきて、複数回受験した科目についても、その努力を怠るべきではなかったというのが反省点でもありますが。。。
ちなみにこのテキストを毎日繰り返し読むという作業は、非常に退屈でキツイです。
テキストが1月に1冊とすると、試験直前には10冊くらい読まなければならないことになりますので。
実際のところ、仕事をしながらではそこまでは厳しく、週に1回転あるいは頑張って2回転くらいが限界のことも多かったですが。
そして改めて振り返ると、この繰り返し読むということの最大のポイントは「忘れる前に繰り返し読む」ということだったと考えています。
エビングハウスの忘却曲線
エビングハウスの忘却曲線とは、ドイツの心理学者であるエビングハウスが導いた「人間の脳の忘れるしくみ」です。
グラフを見たことがあるという方も多いと思われますが、参考までにWikipediaのリンクをはっておきます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%98%E5%8D%B4%E6%9B%B2%E7%B7%9A
この忘却曲線は、人が記憶した内容をどれくらいの時間で忘れてしまうかを表しています。
一般的によく使われている指標は、記憶してから
・20分後には42%を忘れる。
・1時間後には56%を忘れる。
・1日後には74%を忘れる。
・一週間後には77%を忘れる。
ということです。
必死で暗記作業をすすめている人にとっては絶望的な数字ではありますが、このことを受け入れざるを得ません。
そしてそのことを受け入れたうえで、いかに忘れにくくするかを工夫しなければならないということになります。
なお、学んだことを定着させるために、次のようなタイミングで復習するのが効果的であるとされています。
・勉強した直後
・1日後
・1週間後
・1ヶ月後
このタイミングで復習しておくことで、完全に忘れてしまう前に復習を繰り返すことになり、結果的に知識として定着させることができるようになるようです。
忘れたくないもの「すべて」に有効な考え方
「忘れる前に繰り返すことで忘れにくくする」という考え方は、いろいろ場面で使用することができます。
・税理士試験の理論暗記や間違いノート
・あらゆる試験対策(受験生、資格試験、TOEICなど)
・業務上のチェックリスト
・自分の中で忘れたくないもの(毎日ながめるリスト等)
ほかにもいろいろとありますが、忘れたくないもの「すべて」が対象になります。
税理士試験の受験生はもちろんのこと、それ以外の方でも「記憶力が悪くなってきた」とか「新しい知識がなかなか入ってこない」という場合には、この「忘れる前の繰り返し勉強法」を一度試してみてはいかがでしょうか。
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【編集後記】
時は金なり。
これからしばらくのテーマです。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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