仕事を任せたときに「自分でやったほうが早い」と感じたことがある人は多いのではないかと思います。
本気で、「仕事を任せて」「育てよう」と考えるのであれば、「自分でやったほうが早い」という気持ちを捨てること、諦めることが最初の一歩だと考えています。
目次
誰にでもある「自分でやったほうが早い」という感覚
会社などの組織であれば、「誰かに仕事を教えて任せる」というプロセスが必ず発生します。
たとえば
・新入社員が入社したとき
・中途入社の社員が入社したとき
・異動や担当業務変更などにより新たな業務を担当することになったとき
などには、必ず「仕事を教える」ことになります。
そして、一旦仕事を教えたら、チェックやサポートはするとしても、基本的にはその業務を任せることになります。
そして、このように誰かに仕事を教えたり、教育したりする人が必ず感じることが
自分でやったほうが早い。
ということです。
もちろん「自分でやったほうが早い」のは間違いないでしょう。
「今までやっていた人」と「初めてやる人」ですから、当たり前ですね。
「自分でやったほうが早い」と思う人ほど「なかなか成長してくれない」という悩みも持っている?
「自分でやったほうが早い」というのは、実際には「能力の差」ではなく「経験の差」によるところも大きいと考えています。
未経験だからこそ、時間がかかったりミスがあったり、ということはあると思います。
多少の個人差はあっても、経験を積んでいくことでそのような部分が改善されていくこともあるでしょうし。
それにもかかわらず、実際には「能力の差」と「経験の差」の切り分けが出来ていないことも多いのではないかなと。
・なかなか成長してくれない
・なかなか仕事を覚えてくれない
・なかなか独り立ちしてくれない
という物足りなさを感じながら、「自分でやったほうが早い」と思っている場合には、
まずは
・「能力の差」と「経験の差」を切り分ける
・「経験の差」が原因であれば「自分でやったほうが早い」という気持ちを捨てる
ということが大切になると思っています。
「自分でやったほうが早い」を捨てるなら「例外」を認めない覚悟を!
自分でやったほうが早くても、それではダメなので、しっかりと任せていくべき。
ということは頭では分かっているよ、という人や組織は多いでしょう。
その場合でも
・この業務だけは、難易度が高いのでどうしても任せにくい。
・特殊なノウハウがあるので業務の標準化、引き継ぎが難しい。
という理由で、例外的な取り扱いや特殊事情を認めてしまっていることはないでしょうか。
ただし、もしも「自分でやったほうが早い」を捨てて、本気で「任せる」「育てる」つもりがあるのであれば、このような例外的な取り扱い、特殊事情を認めない覚悟が必要です。
言い方は悪いですが、どうでもいい業務、簡単な業務を「任せた」とすることは簡単です。
任せにくい業務、例外的に取り扱いたい業務ほど、本当に任せることができているのかの指標になりますし、その本人の成長にも繋がる業務なのではないでしょうか。
「任せる」「育てる」なら、例外なしに「自分でやったほうが早い」気持ちを捨てる。
ということを心がけてみると良いのではないでしょうか。
【編集後記】
昨日、ある方と電話で話しながら、自分の考えが整理されていく感覚を久しぶりに思い出しました。
ひとりで仕事をしていると、自分自身の業務の内容について誰かに話す機会も少ないので、余計そのように感じたのかもしれません。
ブログなどで考えていることをアウトプットする機会は有意義なものだと再認識しました。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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