松下幸之助さんは「他人の不幸の上に自分の幸せを築かない」と、共存共栄に徹していたそうです。
目次
利用できる人・モノは利用しておこう!という感覚
税理士やコンサルティングをしているという商売柄、いろいろな問い合わせを受けることがあります。
・これって税務上の経費(損金)になるの?
とか
・税金の優遇を受けられるような方法はないの?
とか
・〇〇という税制について教えて
とか。
これ、顧問先など契約しているお客様からの問い合わせであれば、当たり前に対応すべきことです。
また、親兄弟や親戚、親戚に近いような知人や親友などであれば、同じように真摯に対応することができると思います。
むしろ、「してあげたい」とか「役に立ちたい」という思いのほうが強いです。
一方、ちょっとした知人や友人の場合、どうでしょうか。
・知り合いだから
・顔見知りだから
同じように対応したほうがよいのか?というと、決してそんなことはないと思っています。
意外と気楽な感じで(その割には踏み込んだ内容について)
「これ、どうなの?」
という会話になったり、電話がかかってきたりすることがあります。
一応その場で回答しつつ、念のための確認・裏取りをしたうえで、最終結論を伝えることも多いです(結果として、時間コストが発生)。
このような行動に「感謝してほしい」なんて言うつもりはサラサラないのですが、
「利用できるものはとりあえず利用しておこう!」
的な感覚が垣間見えたりすると、ちょっと・・・なんて感じることも。。
一人だけの繁栄はあり得ない
以前から何度か紹介している「松下幸之助に学ぶ指導者の三六五日」ですが、1年の半分、6月30日の内容が
一人だけの繁栄はあり得ない
というものでした。
内容の一部を抜粋すると、ざっと次のようなものです。
一人だけの繁栄はあり得ない。自他共に生きようと望むところに、共存共栄の華が開く。
相手を思う心がなければ、相手の心は見えない。
他人の心がわからない人間に、自分の心はわからない。
自他を敬う行動が、社会変革の唯一の法なのです。
松下幸之助さんは
「他人の不幸の上に自分の幸せを築かない」
と、共存共栄に徹していたそうです。
ふと、自分が組織のなかで仕事をしていたころのことを思い出すと、
・自分の考え方、価値観を押し付ける。
・相手の考えを理解しようとしない(できない)。
・相手の状況を顧みず、自身の都合のみを優先して指示する、依頼する。
・上司に対しては、言いたいこと(プラス面)は自分が報告し、言いたくないこと(マイナス面)は下から報告させる。
なんて、冗談のような人もちらほらと(それなりに?)、見かけることがありました。
もっとも、上の3つは、「経営者が社内に対して」であれば、あって然るべきだと思います(伝え方などは大切ですが)。
そうではなくて、
一人だけの繁栄=自分だけの出世
を目指している会社員というのが見え見えだと、ちょっと違うのではないかなと感じていました。
誰か気づいてよ!と。。
「相手を利用する」は長続きしない。が、バレるまで時間がかかることも。
このような「相手を利用する」という行為は長続きはしないと思います。
(松下幸之助さんも仰っているくらいですから!?)
「自社さえよければ」とか「自分さえよければ」という感覚で、取引先に無理ばかり要求していたら、そのうち相手にされなくなってしまうでしょう。
「会社内で自分さえよければ」と思って、上司だけにいい顔をしていたら、周囲にはすぐに気づかれますし、ひどい上司でなければ、いつか気づくでしょう。
そう考えると、そのような人とは無理して戦わなくても、自然と関わりがなくなっていくのではないかとは思います。
ただ、周囲にバレるまではそれなりに時間がかかる可能性もあります(隠すのがうまかったり、気づけない人が周囲に多ければ)。
もしもそのような環境で、我慢ができないようであれば、相手にそのことを伝えたうえで
・自分はすっと身を引く
・関係性を断つ(よう努力する)
ことで、ストレスから自分自身を解放することも必要かもしれません。
経営者の場合には社内から情報を集める仕組みを作ることも
ちなみに経営者の場合、社内から上がってくる情報が限られていることもあり、
「一人だけの繁栄(自分だけ出世)」を目指す社員の存在
に気づけない(一人だけ繁栄=出世させてしまう)可能性もあります。
どのような仕組みを作るかは別としても、
・上司
・同僚
・部下
・他部門
の評価がどのようなものか、情報を集められるような仕組み(評価制度など)を作ることを検討してもよいのではないかと考えています。
【まとめ】
一人だけの繁栄はあり得ない
「相手をうまく利用してやろう」というのは長期的には続かない
経営者の場合には、社内で「気づく」ための仕組みも必要
【編集後記】
いろいろな思いがあって、「強い!」「スゴイ!」「嬉しい!」と手放しで喜べるわけではないのですが、チームや選手を動かすことがプラスに作用していることは間違いないですね。
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ウィルキンソン ドライセブン