「任せて任せず」という考え方。結局のところ大切なのは「バランス」ということ。

松下幸之助さんは権限委譲を大切にしつつ、その根底には「任せて任せず」という考え方があったようです。

任せたら任せっぱなし

20年くらいの会社員生活では、いろいろな上司/先輩から仕事を任されながら、
業務を行っていました。

振り返ってみると、一口に「任せる」といっても、本当にいろいろなタイプの方がいました。

その1つが「任せたら任せっぱなし」タイプです。

いったん指示を出したら、あとは基本的に
「良きに計らえ」
です。

このパターンだと、
「若いころ」や「あまりその業務に習熟していないタイミング」
だと、業務遂行レベル、完成レベルが厳しくなります。

・「OJT」という名のもとの放置
・「責任を取りたくないから細かい指示をせず、ミスったら本人の責任」という逃げ

という環境では、「うるさく言われない、指示されない」自由さはあっても

・最速で成長できているか。
・正しい方向に進んでいるか。
という観点からすれば、物足りない部分が出てくるのではないかと思います。
(会社にとっても、本人にとっても、です。)

ただし、もしも「自分自身がしっかりとできる」という自信があるならば、
「良きに計らえ」
は、自由度も高く、会社員としては非常にやりやすい環境であると言えるかもしれません。

任せたと言いつつ任せていない

「良きに計らえ」の逆が
「任せた」と言いつつ実は「任せていない」
というタイプです。

「〇〇さんに任せているから」
と言いつつ、

・細かいところまで口出しせずにはいられない。
・すべてが自分の想定通りに進んでいないと気が済まない。
など、実際には任せていないというパターンです。

「ある程度任せておいて、うまくいかないときに軌道修正する。」
のではなく、最初からコントロールしてしまうと、
任された側は「任された」とは感じられませんね。

「自動車教習所で、気づいたら助手席の教官がブレーキを先に踏んでいる。
しかもかなり余裕があるのに・・・」
という状況、感じ方に似ているかもしれません。

自分があまり考えたくない、言われたことだけを淡々とやっていたいタイプの人は
「任されていないほうが気が楽」
などと感じることがあるかもしれませんが、

多くの人にとっては「ある程度のところまでは任せてほしい」という思いが強いのではないでしょうか。

なによりもこのような環境だと、責任感もめばえず、成長もしにくいのではないかと。

松下幸之助さんの「任せて任せず」

このように「任せる」のか、「任せない」のか、難しいところですが、

松下幸之助さんは

権限委譲は大切にしつつも、
「任せて任せず」という考え方が根底にあった。

ということが次の本で紹介されていました。

松下幸之助さんの「任せて任せず」とは、次のような考え方であるとのこと。

・部下の足らざるところは補っていくことで、ものごとは成就する。
・部下の得意とするところには口を出さず、至らざるを補うのが上司の大切な役目。

短い文章として読んでみると「そりゃそうだよね」と思いますが、

「このことがいかに難しいことなのか。」
過去の経験を振り返ってみるとよく分かります。

「任せる側」「任される側」のどちらにとっても難しいところではありますが、

「任せっぱなし」にはせず、
「任せると言いながら任せない」ということも避け、

そのバランスを見ながら「任せて任せず」を実践することができれば、
組織の発展、個人の成長のどちらも手に入れることができるのではないかと
改めて感じています。

くどいようですが、頭で分かっていても実践することが難しいわけですが。。。


【編集後記】

遅い!遅すぎる!!肉離れの足の回復がイマイチです。
まだ走れる状態には戻らず、足の腫れも残っています。
肉離れがこんなものなのか、年齢のせいなのか、よく分かりませんが、どうなのでしょうか。

【昨日の1日1新】
「1日1新」とは→詳細はこちら

稲田屋でランチ


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする