弥生会計などで知られる「弥生」の税理士事務所を対象とした会員組織「弥生PAP」の会員になっています。
先日、その会員向けのカンファレンス(セミナー)に初めて参加しましたが、今後のことをいろいろと考えるきっかけとなりました。
目次
弥生のカンファレンスに参加して改めて実感したこと
カンファレンスでは、弥生ユーザーである2事務所による「クラウドを活用した業務の効率化」の紹介が行われました。
またそれ以外に、「スマート取引取込」という金融機関などの外部データを自動で会計ソフトに取り込むためのシステムの紹介も行われました。
これらの内容を通して感じたのは、「今さら感タップリ」ではありますが、
こういった機能を積極的に取り入れていくことができなければ、これから先、顧問先の役に立つ税理士事務所であり続けることはできない(だろうな・・・)。
ということでした。
ITに強い税理士のプラスとITに弱い税理士のマイナス
ITに強い税理士の方がいらっしゃいます。
羨ましいですし、自分自身、「強い」まではいかなくてもせめて「普通」のレベルにはいなければならないと日々感じています。
ITに強ければ、顧問先の業務効率化に良いアドバイスができるでしょうし、自分の業務を効率化するアイデアもいろいろと浮かぶことでしょう。
ITに強ければ、標準的な業務効率にプラスの価値を提供できるのは間違いありません。
では、ITに弱い場合はどうでしょうか。
「標準的な業務効率にプラスの価値を提供できない」だけで済むでしょうか。
弥生のカンファレンスの内容を聞いたときにふと感じたのは、
ITに弱ければ、標準的な業務効率に達することもできないのではないか(=標準以下)。
ということでした。
「聞かれなければ紹介しない」という考え方は?
弥生のスマート取引取込は、登録した金融機関の口座の取引明細を自動的に会計ソフトに取り込んだり、レシートをスキャンして会計データを会計ソフトに取り込んだりするものです。
これは特に弥生が進んでいるわけではなく、このような機能を持った会計ソフトは増えてきていますし、利用している人も増えてきているでしょう。
(初期設定や取込み時の修正などに時間が取られるなどの不満も多いようですが)
一方で、「そもそもこのような機能があることを知らない」という理由で、利用していないという会社や人もまだまだ多いのではないかと思います。
このような場合、ITに強い税理士であれば「こんなのがありますよ。」と提案(せめて紹介くらいは)するでしょう。
逆に、ITに弱い税理士なら、高い確率で紹介すらしないのではないでしょうか。
きちんと検討した上で、「顧問先にメリットがないから紹介しない」のであれば問題ありません。
そうではなくて、
・自分もよく分からないから、聞かれるまでは紹介しない
・対応せざるを得なくなるまで様子を見ておこう
という考え方であるならば、顧問先の業務効率化のチャンスを奪ってしまっている可能性もあるわけです。
誰と一緒に仕事をしていくのかをしっかりと押さえる
どんな会計ソフトを使用しても大きな違いがないのであれば、慣れているのが1番ですし、今までの延長で問題ないでしょう。
しかしこれから先、会計ソフトもどんどん変わってくるでしょう。
このような時期だからこそ、
・何も考えずに今までの延長線で考えていても良いのか。
・会社にとってプラスがないだけでなくマイナスが発生していないか。
といった目で、通常の業務を見ていくことも必要なのではないでしょうか。
そうは言いつつ、経営者であればあまり細かいところまで目が届かないこともあるでしょう。
そのような場合には、「どんな税理士に任せるか?」「誰と一緒に仕事をしていくのか?」をしっかりと押さえておくことさえできれば、一定水準以上のレベルを担保することが可能になるのではないかと考えています。
【編集後記】
昨日会計事務所向けのセミナーに参加したところ、偶然にも知り合いの税理士(同期合格者)の方と遭遇しました。
セミナー終了後に軽めの情報交換会をして、セミナーと同じかそれ以上に有意義な時間を過ごすことができました。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら