会社における不正でまず思い浮かぶのは「お金」に関する不正です。
その金額の大きさに驚くことも多いですが、ニュースにならない程度の金額の不正となると、世の中で結構起こっているのではないでしょうか。
このような不正を防ぐために、まずは最低限、心がけたほうが良いことを整理してみます。
不正を防ぐために経営者が心がけるべきこと
内部の不正を防ぐために、経営者が最初に心がけるべきことは、
お金周りのことについてラクをしない。
ということです。
仕事が忙しくなり外出することが多くなれば、社内の業務、管理的な業務に時間を割くことが難しくなってきます。
そうなると誰かにその業務を任せることになります。
「信頼できる◯◯さんに任せているから安心」というパターンです。
このように任せることができれば、ある意味では非常にラクですし、任せつつも自分がしっかりと管理できていれば良いでしょう。
問題なのは、全てを任せっぱなしにしてしまうことです。
例えば通帳や印鑑の管理、入出金や残高管理などを担当者1人だけに任せてしまうというのは、経営者にとってラクではあっても、かなり危険なパターンだと認識することが必要です。
不正をしようと思ってもできない仕組みを作る
不正が見つかったときによく言われるのが
不正をした人はもちろん悪いが、不正ができてしまう仕組みを放置していた会社も悪い
ということです。
つい先日、町役場の税務課職員が納税された税金を着服したニュースを見ました。
・その職員は税金を窓口で受け取る係だった。
・預かった税金を然るべき部署に届けなければならなかった。
・一度、届けるのを忘れたにも関わらず、問題にならなかった。
・問題にならなかったため、着服を続けた。
極端なケースですが、現金を扱うにも関わらず、1人で業務を行い、チェックも入らないという業務分担・仕組みに問題があったことは明らかですね。
不正が起こるきっかけは
「うっかりミスがバレなくて、それに味をしめてそれ以後不正に手を染める」
ということが多いようです。
そのためにも、
・うっかりミスがあっても必ず見つかる仕組み
・不正をしようと思ってもできない仕組み
を作ることが大切になります。
少し話が逸れますが、工場で安全対策を考える場合、「社員のうっかりミス」が起こることを想定しておく必要があります。
「社員が気をつけていれば安全」と考えるのではなく、
「人為的ミスがあっても安全が確保できる」という対策を考える必要があります。
「まさかそんなことは起こらないだろう」ということが起こったときにこそ、怪我に繋がってしまうということがあるからです。
「怪我をしようと思ってもできないレベルの安全対策」が理想であるのと同様、「不正をしようと思ってもできないレベルの対策」が理想です(少人数だとそれが難しいのですが)。
客観的な意見を求めてみること
いまの管理体制で問題ないかどうかが気になる場合には、顧問税理士など外部の第三者に聞いてみるのが良いです。
知り合いだと「あの人なら大丈夫そう」という先入観も入ってしまうので、できる限り客観的にみてくれる人が望ましいでしょう。
もしも問題ありとなれば、牽制が働くような分担にするとか、経営者自身がしっかりと関わるとか、顧問税理士を使うなどして、早急に対策を練られることをおすすめします。
社員に対する意識を変えること
不正を防ぐための経営者の考え方としてよく使われるのが、
部下を信頼はしても信用はしない
という言葉です。
信用して任せたことが不正に繋がってしまうのでは、お互いに不幸としか言いようがありません。
「信頼して」業務を任せても、「信用せずに」チェック体制を整えることが、経営者のためでもあり、その社員のためにもなるはずです。
まずは自分の会社がどのような状態になっているかを確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。
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【編集後記】
業務用(自分の机)のイスを探していますが、高機能のイスにするか、消耗品と割り切ってそこそこのものにするか、悩み中です。
この週末に家具屋さんでいろいろと試してみようかと考えています。
【昨日の1日1新】
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