組織内で生じる意見の対立や認識の違い、考え方のギャップ。
その原因の多くは、持っている情報量の不一致によるものではないでしょうか。
ギャップそのものをどう考えるのか?にもよりますが、まずは「情報量」が大切であることを意識しておくことが必要だと考えています。
見えている情報が全体の中のどれくらいの割合なのか
ある立場で見えていたこと、感じていたことについて、「違った立場から見てみると違う側面が見えてくる」ということがよくあります。
リアルな話は書きにくいので、ちょっと抽象的に。。。
例えば、目の前にあるボールがあって、そのボールに使われている色とは違う色のボールがもらえるとします。
この人の場合、目の前にあるボールが青ですから、赤や白や黄色など、青以外のボールをもらうことができます。
続いて、この人は目の前にあるボールが赤ですから、青や白や黄色など、赤以外のボールをもらうことができます。
では、次のような場合はどうでしょうか。
右側から見ている人と左側から見ている人とでは、見えている色が違います。
右側の人は見えているのが赤ですから、青が欲しいと思うかもしれませんし、反対に左側の人は見えているのが青ですから、赤が欲しいと思うかもしれません。
もしそう思ったとしても、この場合、二人とも自分が欲しい色のボールを手に入れることはできません。
しかし、二人とも見えない部分のボールの色が違うことには気づいていませんので、なぜ希望する色のボールがもらえないのかが分からず、不満がたまっていきます。
では、もしも、このボールが青と赤の2色に分かれているということを知っている人が、それを両者に教えてあげたらどうでしょうか。
それぞれが現状を把握することができ、不満を感じることもなくなるのではないかと思います。
ここで、「ボールが青と赤の2色に分かれている」という情報をしっかりと伝えるのが、会社であれば経営者や管理職の役目なのではないかと考えています。
理解してもらえないのは情報量が違うから!?
大きな組織でも小さな組織でも、この情報量の違いによる認識のギャップは大きいと思います。
・経営者<=>従業員
・営業部門<=>管理部門
・製造部門<=>営業部門
このような関係性においては、お互いが持っている情報量が違うのは当然であり、その結果として、お互いが不満を感じていたり、意見が合わなかったりすることが多いでしょう。
また
・上司<=>部下
・先輩<=>後輩
という関係でも似たようなことはあるでしょう。
ギャップをどう考えるか?徹底的に開示するのも手
持っている情報量の不一致に伴う、感覚や認識のギャップや不満が組織の中から無くなることはないだろうと思います。
なにはともあれ、まずは、そのギャップや不満の大きな原因が「情報量の不一致」によるものであることを認識しておく必要があります。
もしも、「経営者の思いを社員がなかなか分かってくれない」と感じるのであれば、経営者のこと、会社のことなどを徹底的に開示して、現状を理解してもらうのが得策かもしれません。
社員の方々にも当事者意識を持ってもらうために、可能な範囲でできる限り多くの情報を経営者と社員とで共有しているケースもあります(会社の業績なども赤裸々に)。
また、もしも、担当者間や部門間で情報量の不一致による問題が発生しているのであれば、担当替えや部門間での異動などを積極的にやるのもアリでしょう。
それによって、いろいろな立場を知る機会もでき、情報量の差を埋めることができます。
このように、内部でできる限りの工夫をしつつ、それでもなかなかギャップを埋められない場合もあると思います。
その場合には、いろいろな立場から客観的にみることができる外部の第三者などを利用して、「ギャップを埋める」「情報量の不一致が解消する」というような役割を果たしてもらう
というのも有効なのではないかと考えています。
自社のことをよく分かっている顧問(税理士やその他の士業)や付き合いのある専門家などに依頼してみても良いのではないでしょうか。
【編集後記】
プロ野球は交流戦が始まります。
思えば1年前、ジャイアンツが連敗していたのがこの時期でした。
嫌な流れになりつつあるだけに、なんとか踏ん張ってほしいのですが。。。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら