経理部門で仕事をしていると、経理処理についていろいろと相談を受けます。
信じられないのが、相談した挙句に「今の相談は聞かなかったことにしてほしい」と平然と言う人がいるということです。
相談者の思い通りにいかないケース
相談事というのは、普段と同じ業務を行っている限り、あまり受けることはありません。
そうではなく、イレギュラーなケースが発生して、
・どのように経理処理をしたら良いか分からない。
・この処理方法で良いのか不安だから確認したい。
といったときに相談を受けることが多いです。
なお相談によっては、「こう処理したい」という方向性が決まっていることもありますが、それが許容できない場合には、きちんと「ダメ」だと理解していただく必要があります。
ところが、それが相談者にとって思い通りの結論ではなかった場合、
「今のことは聞かなかったこと/見なかったことにしてほしい。」
と言われることがあります。
百歩譲って、もしもオーナー社長からこのような相談があった場合、最終責任者はオーナーですから、その責任において判断するのはありかもしれません(あくまでもグレーな場合のみ。明らかに黒のときはオーナー社長でも許されませんし、税理士が認めてもいけません!)。
ところが、そうではない立場の人からの相談(多くの場合はこちらです)だと、
「何か問題があったら、あなたに一体どのように責任が取れるのか?」
と疑問に感じることもあります。
不正・パワハラなどのコンプライアンス違反への道
例えば、ほんの少額の取引であれば、
・そんな細かいことを言わなくても良いのではないか。
・ある程度好きなように処理しても問題ないのではないか。
と感じる人もいるでしょう。
ところが、金額の多少に関わらず、そのような「額も小さいし多少は良いのではないか?」という発想を持つこと自体が、危険な道(不正・パワハラなどのコンプラ違反)につながっていることを自覚する必要があります。
経理部門側の立場としても、一度でも少額を理由に認めてしまうと、その後
・前回はOKだったのに何故今回はダメなのか?
・ではいくらまでだったら認められるのか?
という面倒な質問をしてくる人が必ず現れることを覚悟しておく必要があります。
そのようなことに時間を使うのも完全なムダですから、最初の段階でその芽を摘んでおくのが望ましいです。
やりたいことを通すなら事前に注意すべきこと
どうしてもやりたいことがあって、特殊な処理が発生しそうであれば、経理処理まで含めて、きっちりと事前に関係部署や関係者に聞いておくべきです。
そうであれば事前の準備により、ある程度思った通りの方法が見つかるかもしれません。
最悪なのが、想定していた経理処理ができないということが、後になって分かることです。
なんとなくのノリで相手と約束してしまったものの、いざとなったら処理できないなんてことになると、いくら社内とはいえかなりカッコ悪いので気をつけたいところですね・・・
なんて書きつつも、実際のところ、きちんと気をつけたほうが良い人ほど「自分で判断してしまい、後から困る(本人も周囲も)」ということが多いようにも感じます。
自分では大丈夫と思っていても、少し特殊なケースでは「念のために誰かに確認したほうが良いのではないか?」という意識を持ち続けるだけでも、効果はあるのではないでしょうか。
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【編集後記】
好きなプロゴルファーの1人であるタケ小山さんが、今日から日本シニアオープンに出場しています。
会場は「習志野カントリークラブ キング・クイーンコース」で、かなり難しいセッティングらしく、初日は残念ながら+10の115位タイだったようです。
明日巻き返して、なんとか予選を突破してほしいのですが、どうなるでしょうか。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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