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健康診断や人間ドックの消費税。何となくのイメージだけで判断してしまわないように注意~消費税の基本を確認12~

metsi / Pixabay

たまに見かける消費税の処理間違いに、健康診断や人間ドックに関するものがあげられます。

健康診断や人間ドックの費用には消費税が課されますので注意が必要です。

消費税が課されない取引(非課税取引)

消費税の考え方

消費税は、「国内で」「事業として」「有料」で行われる「商品の販売やサービス提供など」に課されることになっています。

一応、正確な表現としては
「消費税の課税対象は、国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入です(一部例外あり)。」
ということになります。

ただしこの条件に該当しても、例外的に消費税が課されない取引(非課税取引)があります。

消費税の非課税取引

消費に対する課税という考え方になじまないものや社会政策的な配慮から、非課税取引が定められています。

国税庁のホームページに17項目が列挙されています。(https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6201.htm

イメージがわきやすい項目としては、次のようなものになるでしょうか。

・土地の譲渡及び貸付け
・有価証券等の譲渡
・預貯金の利子及び保険料を対価とする役務の提供等
・商品券、プリペイドカードなどの物品切手等の譲渡
・社会保険医療の給付等
・学校教育
・住宅の貸付け

*それぞれ、課税されるケースが「ただし書き」されているものもありますので、注意が必要です。

健康診断や人間ドックの取り扱い

健康診断や人間ドックについては、非課税取引の中に含まれていませんので、消費税が課されるということになります。

勘違いしがちなのは
「医療費関係は非課税」だから「病院に支払う費用は非課税」
というイメージで考えてしまっているケースではないかと思われます。

上の非課税の5番目にある「社会保険医療の給付等」については、次のような説明が付いています。

健康保険法、国民健康保険法などによる医療、労災保険、自賠責保険の対象となる医療など

病院に支払う費用が非課税なのではなく、健康保険法に基づく診療などが非課税ということであり、健康診断や人間ドックはその中には含まれていないのです。

ちなみに、入院時の差額ベッド代、市販の医薬品等も非課税ではなく、課税対象となっています。

何となくのイメージだけで判断してしまわないように注意

伝票処理をするときに消費税コードを入力する場合、何となくのイメージだけで判断してしまわないように注意が必要です。

「医療関係だから非課税かな?」とか「勘定科目が福利厚生費だから非課税っぽいかな?」
といった曖昧な感覚で処理してしまうと間違えてしまう可能性があります。

一旦覚えてしまえば、なんてこともない処理ですが、たまにしか処理しないと「なんとなくいつもあやふや」ということもあるかもしれません。

・一度間違えたら、考え方と結論をガッチリと覚えてしまう。
・それらのことを自分なりの備忘メモに残しておく。
これらのことをしておけば、事前にミスを防ぐことができ、修正や調べたりするための余計な時間を削ることが可能になります。

もしも、それすらも面倒だったり忘れたりしてしまう場合には、「健康診断等の費用処理のときにはきちんと調べる」ということだけでも覚えておけば良いかもしれません!?

税理士試験で消費税法に合格してから現在までの約7年、消費税については実務で使用する部分を中心に知識をアップデートしてきました。 そして...
「消費税の基本を確認2」として、どのような取引が消費税の課税対象となるのかについて、整理してみたいと思います。 消費税の課税の対象 国内...

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【編集後記】

昨日車を運転していたら、タイミング良く、ラジオで「テレホン人生相談」を聞くことができました。
昔、営業車で営業をしていたころはよく聞いていたので、懐かしい感じがしました。
(どうアドバイスするか?を考えながら聞くと、良いトレーニングになるかも!?)

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

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