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「試験に出ないから捨てる」は実務では許されない。でも実務だからこそ出来ることがある!?

kmicican / Pixabay

試験に出ないから捨てる。
勉強をしているとこのように判断することはよくありますが、実務では許されません。

その代わりに、試験では許されなくても「実務では認められていること」「うまく活用すべきこと」があります。

試験に出ないから捨てる

試験勉強をしたことがある多くの人が、「試験に出ないから捨てる」という経験があるのではないかと思います。

・学校の勉強
・受験
・資格取得
など、試験と呼ばれるものは、基本的に点数を多く取ったもの勝ちです。

だからこそ、いかに多くの点数を取るかが大切であり、効率良く勉強を進めることが欠かせません。

そのためには、
・試験に出そうなポイントを重点的に勉強する。
ことが大切ですし、
・試験に出ないところは捨てる。
というのも立派な作戦になります。

税理士試験でも「捨てる」ことで合格に近づく!?

税理士試験も他の試験と同じように「捨てる」ことは大切なポイントです。

特に仕事をしながら勉強をしている受験生にとっては、限られた時間の勉強で合格可能性を高めようとすれば、ある程度強弱をつけて勉強せざるを得ません。

例えば、税法の試験の場合、理論(法律)を丸暗記し、それをそのまま答案用紙に書き出せるようなトレーニングが必要です(おそらく今でも大きくは変わってないかと)。

本一冊を丸暗記するイメージですが、当然、試験に出る可能性が高いもの/低いものがあります。

すべてを同じように100%の精度で暗記できるのが理想ですが、実際にはそうもいかず、優先順位をつける必要があったり、出そうもないところは捨てたり。

計算問題でも、
・試験に出る可能性が低い項目
・苦手なところ
はあえて捨ててしまう、という作戦をとっても合格することは可能です。

つまり、ある項目を捨てても税理士にはなれるというです。

この「試験に出ないところは捨てる」「試験に出ないから捨てる」というのは、試験対策の勉強だから許されることであり、実務では「捨てる」は許されません。

税理士の実務で「捨てる」ことはできない

税理士の実務でも「捨てる」わけにはいきません。

税理士試験で苦手な分野があった場合、苦手な問題には手をつけなくても合格点を取れる可能性はあります(形式上、60点が合格ラインとされているため)。

一方、実務では苦手な項目を無視して税務申告書を作るわけにはいきませんし、「申告書の仕上がりが60%程度!」なんて言ったら、お客さんから契約を切られてしまうでしょう。

まずは100点(間違いがない)が標準である必要があります。

もちろん税理士も人間なので、間違えてしまうこと、うっかりミス、というのは起こり得ますが、少なくとも「手をつけない項目」とか「分からないからなんとなく処理してしまう」は許されません。

資格で守られ、お金をいただき、仕事をしているわけですから、当然といえば当然なのですが。

実務だからこそできることも!?

このように、「捨てる」ことは、「試験ではOK」でも「実務ではNG」です。

その逆で、「試験ではNG」でも「実務ではOK」ということがあります。

それは
・他の人と協力する
・いろいろな意見を聞いてみる
・ネットワークなどを活用する
といったようなことです。

試験では60点で合格<=>実務では100点が合格
この40点部分を自分の力だけでなく、うまく周囲と協力しながら埋めていくというイメージです。

たとえば、一口に法人税法と言っても範囲が広く、組織再編や外国関連、連結納税といった専門性の高い分野は、得手不得手が分かれやすい分野だったりします。

また税理士ではあっても、自分が受験をしていない税法科目についてはそれほど詳しくないということも多いです。

そんなときには、自分の知り合いなどのネットワークを活かしながら、協力してもらえそうな仲間を探したり、依頼したりできることも、大きな力と言えるでしょう。

私のように「ひとり」で活動していると、そのようなネットワークの重要性に気づかされることも多いです。

税理士に限った話ではありませんが、「周囲とのネットワークを大切にしていく」というような

「実務だからこそ出来ること」

を積極的に活用しながら、サービスを100点満点に近づけられるように心がけていくことが大切になるのだと考えています。


【編集後記】

ここ最近、新しいオファーをいただいたり、新しい仕事が増えたりして、少しバタバタと動きが出てきています。ただ、限られた時間のなかですべてが出来るわけもなく。。。
何を優先するか、どこに軸を置くか、もう一度整理する必要がありそうです(大変ありがたい反面、なかなか悩ましいところでして・・・)。

【昨日の1日1新】
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