経理業務について、12月(3月決算法人で、事業年度開始から9ヶ月目)にやるべき仕事を確認してみます。
12月にやるべき経理業務:事業年度開始から9ヶ月目
12月にやるべき経理業務を確認してみます。
事業年度開始から9ヶ月目を想定しています。
ルーティン業務
毎月のことながら、ルーティン業務には変わりがありません。
・現金出納
・会計仕訳
・債権管理
・入金確認
・支払業務
・資金繰り確認
・源泉所得税納付
・各種の管理資料作成
といったあたりの業務です。
12月度の月次決算業務についても、あまり大きな留意事項はないのではないかと思います。
後述する賞与の支給、年末調整対応あたりが他の月との違いになります。
第3四半期決算の準備
四半期決算を行っている会社の場合、12月は第3四半期決算の締め月になりますので、その準備が必要になります。
とはいえ、第3四半期に新たな懸案事項(会計基準の変更、会計処理の見直しなど)が発生するケースは多くありませんので、粛々と準備を進めておけば大丈夫ではないかと。
他の四半期決算のときの同様、
・売上や仕入は漏れがないように計上する
・計上すべき経費もしっかりと計上する
・必要に応じて引当金を計上する
といったあたりの準備をしておくことが必要です。
年末ならではの仕事も
あとは12月ということで、年末ならではの業務も発生します。
賞与支給
12月に賞与を支給する会社は多いのではないかと思います。
賞与を支給する場合には、賞与計算、賞与支払いの届出が必要になりますし、賞与を支給する分の資金繰りを意識しておく必要があります。
年末調整
こちらは経理業務というよりも給与計算の一部という位置付けではありますが、年末調整業務があります。
直前でバタバタにならないよう、12月に入る前に、できるところから準備を進めておくのが良いと思います(が、実際にはなかなか。。。)。
年末年始の資金繰り
また年末年始の資金繰りにも注意が必要です。
・賞与支給、年末調整
・冬休みもあって稼働日が少ない
・金融機関の休日
といった事情が重なることもありますので。
来期に向けた準備:当期の見通しと来期の予算
12月が終わると当期も残り3ヶ月となります。
このタイミングでは
・当期の業績見通し
・来期の予算編成の準備
といった業務がでてきます。
当期の業績見通し
当期の業績見通しは12月までの累計実績と1−3月の予算数値(あるいは見込み数値)を合算するなどして算定します。
そして
・予算と比べて進捗状況がどうか?
・上期終了時の見込みと比べてどうか?
などを確認します。
もしもイマイチな場合には、残りの3ヶ月で打てるべき手を考えなければなりません(そんな短期で結果がでるのか?という問題はありますが)。
来期の予算編成の準備
また併せて、来期の予算編成にもそろそろ取り掛かり始める時期になります。
中期計画・長期計画があれば、まずはそこがスタートになるでしょう。
・商品別の売上/利益目標
・経費予想(人件費やその他の経費など)
などを取りまとめながら、来期の予算を作っていくことになります。
なお、予算というと損益情報の予算のみを作成しているケースが多いのではないかと思いますが、できれば資産負債に関する予算数値(BS予算)も作成したほうが良いです。
キャッシュフロー、資金繰りを考える上でも必要な情報になるからです。
損益情報だけだと、
・売れた/売れなかった
・経費が増えた/減った
という分析だけになってしまいます。
一方、実務上は、それと同じかそれ以上に資金繰りに関する関心が大きいのではないでしょうか。
実務上の関心が大きいものについて、予算のように基準となる情報がないというのは、やはりちょっと足りないかなと。
想定通りなのか、想定外なのかの分析もやりにくくなってしまいますので。
まずは顧問税理士などとも相談しながら試しにざっくりと作ってみて、必要に応じて見直しながら精度を高めていけば良いのではないかと考えています。
【編集後記】
プロ野球の前半戦が終了しました。
ジャイアンツは2位とはいえ、首位のカープとは6ゲーム差、残り試合数を考えると実質的には7ゲーム差くらいでしょうか。
直接対決(4勝9敗)がせめて5分なら全然違うのですが。。。
なんとか後半の巻き返しを期待したいところです。
【昨日の1日1新】
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