会社でモノを買うときやサービスを受けるとき、ムダ遣いなのか?必要な経費なのか?、判断に迷うことがあるかもしれません。
そんな風に迷ったときの判断基準について考えてみます。
この支出ってムダ遣い?
会社や個人事業をやっていると
・モノを買うかどうか?
・サービスを受ける(買う)かどうか?
の判断に迷うことがあると思います。
そんな風に迷ったときには
その支出(支払い)が「ムダ遣い」なのか?「必要な経費」なのか?
を判断基準としているケースが多いのではないでしょうか。
支出として一番分かりやすいところでは、「仕入れ」がありますね。
「仕入れ」は本業に関する支出であり、これがなければ売上に繋がらないものですので、買うかどうかで迷うことはあまりないかもしれません。
もちろん、価格は安いほうが良いでしょうし、売れるかどうかが分からないものを大量に仕入れることはリスクが大きいです。
ただし、必要な経費かどうか?については、基本的に「必要な経費」と言えるでしょう。
では、事務用機器としてのパソコンだと、どうでしょうか。
・そろそろ古くなってきたから買い換えたい。
・でも使おうと思えばまだ使える。
このようなケースでは、「必要」かどうかは、判断が分かれるところです。
また製造業で、設備のメンテナンスや消耗品の交換にお金をかけるかどうか、も似たような感じですね。
さらには、最近何かと話題の節税保険。
いろいろな制約は出てきていますが、税務上の経費(損金)として認められるという理由で保険料を支払うとき、それは本当に必要な経費なのかどうか。
個人によっても見解は分かれますし、なかなか悩ましいところではありますね。
第三者に説明できるのかどうか?
このように「ムダ遣い」なのか、「必要な経費」なのか、で悩んだとき、
第三者にしっかりと説明できるかどうか?
を基準として判断するというのが分かりやすいと考えています。
ちなみに、第三者というのは、社外の友人や知人、専門家、場合によっては会社や事業と関係のない家族など、いろいろな人が考えられます。
その人たちにしっかりと説明できるのであれば、それは「有り」なのだろうと思います。
以前、資産に関する設備投資(効果の有無が確認しにくい消耗品の交換)をした社長さんから
・新たに購入した設備が効果的なのかどうかは微妙
・もしかしたら半分はだまされているかも
・ただし、理論上は納得できるものだったのでそれならそれで仕方ない
と判断したので購入することにした、という話を聞きました。
また別件ですが、「節税メリットがある」と聞いて、とある保険に加入したと仰る社長さんに、「実際のところ、その節税効果って・・・」とお話ししたことがあります。
要は、見せ方や説明の仕方の問題はありますよ、と。
ただ、その時も
「保険会社にとってメリットがあり、こちらが一定の費用負担をしていることは分かっているけど、それでもいいんだ。」
と考えて結論を出したと伺いました。
では、この設備投資や保険料は、ムダ遣いなのか?必要な経費なのか??。
明らかなムダ遣い、100人中100人がムダ遣いというならムダ遣いかもしれませんが、意見が分かれそうなこのようなケースであれば、当事者(ご本人)が
必要な支出であり、誰から何を聞かれても必要と判断した理由が説明できる!
のであれば、それは「必要な経費」であると整理すれば良いのだろうと考えています。
しかも第三者に対してきちんと論理的に説明ができるのであれば、周囲がとやかく言うことではないのかなと。
オーナー兼経営者なら判断は同じ。では雇われ社長なら?
ただし、1点、条件があるとすれば、
そのように判断する経営者の方がオーナー(株主)でもあること
だと考えています。
オーナー兼経営者が「必要」と考えるのであれば、それは「必要」なのでしょう。
一方、オーナーと経営者が異なる場合、雇われ社長の考える「必要」とオーナー(株主)の考える「必要」が必ずしも一致しない可能性もあります。
株主としては「しっかりと純資産を厚くしてほしい」と考えているのに、雇われ社長が「節税のため」と称して経費を使いまくっていたら「おいおい!」となるでしょう。
あるいは、雇われ社長がやりたいようにやるために、税法のルールをうまく活用せずに余計な税金を払っているとしたら、「何してくれんねん!」となるかもしれません。
例えば、役員に対する賞与を税務デメリットを無視して支給してしまうなど。。
これらは、多少極端な例としても、立場によっては
・第三者にきちんと説明できればOK!
でしょうし、
・第三者に説明できるからといってなんでもOKなわけではない!
という立場もあるということは押さえておく必要があるのではないかと考えています。
ちなみに、上記のように「必要な経費」と判断するとして、それが法人税法でも「必要な経費(損金)」として認められるかどうか、はまた別の問題です。
その場合には、
税金計算上の経費として認められず、税金を払ったとしてもその支出が必要であることを第三者に説明できるか?
を基準として、判断すると良いということになりますね。
(株主の立場だけから見ると、余計な支払い(社外流出)はやめてくれ!となると思いますが!?)
【編集後記】
高校時代の同級生(一部)との間で、久しぶりに集まろうかという話が出てきました。
振り返ると高校1年生のときの同級生と最初に出会ったのは30年前。
「昔は・・・」とか「あの頃は・・・」とか、あまり振り返らないのですが、さすがに当時の写真を見てみると、懐かしく、なんとなくいろいろなことを思い出しますね。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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