スポーツでもビジネスでも、コーチの存在というのは非常に大切なのものだと感じています。
客観的に見ることができるのがコーチ
自分のことは自分が一番よく分かっている。
と思っていても、「どこまで客観的に見ることができているか?」というのは、なかなか自分では分かりにくいのではないでしょうか。
今日の日経新聞の夕刊に、米山剛プロによる「コーチの存在」という記事が載っていました。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO44869990W9A510C1US0000/
プロゴルファーの場合、個人競技ということもあり、コーチを付けるか付けないか、人によって対応が分かれるようです。
記事によると、米山剛プロは、プロコーチの谷将貴さんにコーチを依頼されています。
で、今シーズンスタートから調子が悪く、谷コーチに見てもらったところ、
「右足がボール寄りに動いて、前のめりになっていますね」
と、すぐに問題点を指摘してもらえたそうです。
米山プロは、ほぼ毎日撮影してチェックしているにも関わらず、本人は気付けなかったのだとか。
おそらく素人には分からないくらいの微妙なズレなのでしょうが、
このように察知してくれるコーチがいるという安心感に救われている。
と書かれています。
まさにこれこそがコーチの存在感なんだよな、と記事を読みながらしみじみと感じていました。
松山英樹プロにもコーチの勧め?
この記事を読んでいて、ふと、今年のマスターズでのラウンド後の松山英樹プロのインタビューを思い出しました。
不本意な結果で大会を終えた松山英樹プロに対して、解説の中嶋常幸プロがインタビューで
「そろそろコーチを付けたらどう?」
という趣旨のことを投げかけていました(かなり気を遣いながらでしたが)。
松山英樹プロ、石川遼プロなどは、コーチをつけずに自分の感覚で解決、補正していくということで有名です。
おそらく、調子がよいときやそこそこのときには、それでもなんとかうまく補正できるのでしょう。
ところが、現在のように調子が悪くなってくると、自力で補正するのはなかなか難しいのではないかと。
プロと素人を単純に比較することはできませんが、ゴルフを始めたばかりなら
「自己流の癖がつくまえに最初にレッスンを受けた方がよい」
と言われています。
正しい理論を身につけることも大切ですが、
・自分がどんな動きをしているのか
・自分がどんな動きをしたらいいのか
というのが、自分では分からないということも、レッスンが必要とされる大きな理由だと思います。
私は短時間(20分程度)のワンポイントレッスンを2回受けたことしかありませんが、わずか短時間で「あっ、そういうことなんだ・・・」と気づかせてもらえたポイントがいくつかありました。
少なくとも自分自身では気づけなかったポイントだったので、とても有り難かったといまだにしっかりと記憶に残っています。
コーチがいないスポーツは珍しい。ビジネスでは?
そもそもゴルフのように、コーチがいなくても問題ない、個人に任されているというスポーツは少数派かもしれません。
団体競技であれば、必ず監督やコーチがいるはずですので。
マラソンなど個人競技だと、ある程度のレベルにいけば「自分で考える」「自己流で」ということもあるでしょうが、どこかのチームに属していればやはりコーチはいるでしょう。
で、上述のように、コーチの本来の役割は「本人が気づいていないことに気づき、本人に気づかせること、気づくようなヒントを与えられること」だと考えています。
これはスポーツに限らず、会社などビジネスの場でも同じことが言えると思います。
会社組織であれば、上司やマネージャー、先輩、最終的には経営者がコーチ役となれれば理想かもしれません。
ただし、「上下関係」が存在するとまた別の問題が出てきますので、簡単ではありませんね。
比較的大きな組織であれば、違う部署の先輩など、客観的に見てもらえる、相談しやすい相手をコーチとする仕組みがあると、機能しやすいのだろうと思います。
実際にそのような仕組みを導入している会社もあるようですし。
「上から」ではなく「客観的に」見てもらえるなら利用する価値はある!
では、経営者自身やマネージャーなども場合はどうでしょうか。
なかなか「コーチって・・・」という感覚があるかもしれません。
・偉そうに言われたくない。
・自分の会社のことは自分が一番よく分かっている。
という感覚があるのは当然で、私自身でもそのように思っています。
ただ、「自分の会社のことは自分が一番よく分かっている」というのは、
プロゴルファーが「自分のことは自分がよく分かっている。」と考えていることと同じかもしれません。
自分では気づけないちょっとした「何か」を放置することで、気づいたときにはかなり状態が悪くなっている(調子が悪くなっている)可能性もあるでしょう。
最近改めていろいろな人、情報に触れることで、自分の思考を整理し始めていますが、「ふと我にかえる」「客観的に自分を見つめ直す」ことの大切を再認識しています。
「上から」こられると面倒なのですが、「客観的に」見てもらえる存在であれば、コーチ(のような存在の人)を積極的に利用してみる価値はあるのではないかと考えています。
経営者の先輩、信頼できる友人、コーチ(を職業としている人)、コンサルタントなど、候補となりそうな人を探してみるのもよいかもしれません。
【編集後記】
完全自動化か、運転の負荷を増やして運転そのものや免許を維持することのハードルを上げるかしか方法はないのでしょうかね。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
松のや アジフライ