あと３週間ほどでゴールデンウィークがやってきます。
例年以上の大型連休となる今年、いつも以上に資金繰りには注意しておきましょう。
例年とはちょっと違うゴールデンウィーク
今年（2019年）のゴールデンウィークは、元号が変わるタイミングでもあり、例年とは違い、世の中的にも大型連休になる会社が多いと思います。
例年だと、業種や会社によっては大型連休（９連休、１０連休など）のところもあれば、カレンダー通りのところもある、という感じで、バラバラだったかと思います。
私自身では、会社員時代は１社目（製造業）は大型連休、２社目（商社）はカレンダー通り、とそれぞれを経験してきました。
やはり社員の立場からすると、大型連休のほうが無条件でありがたいかなと感じていました。
ただ、金融機関などは、業務の性質上、原則はカレンダー通りでしょうし、外国とのやり取りが多い会社でも大型連休にはしにくいという事情もあるでしょう。
このように、会社によって対応が分かれるのは仕方ないところです。
その点、今年は
・基本的に休日扱い
・業務を行うのは例外的な取り扱い
という流れのようなので、多くの会社が大型連休になるのかなと思います。
資金繰りには注意しておきましょう
大型連休は、多くの社員にとっては嬉しいものだと思いますが、会社としては、大型連休前に資金繰りには注意しておく必要があります。
最近でもちょこちょこと、金融機関が連休に伴う「資金繰り」の相談にのる、というようなニュース、記事を見かけます。
日本政策金融公庫などは、休日電話相談を受け付けたり、通常の融資枠とは別枠の融資を実施する、なんていうことが公表されています。
中小企業庁から公表されているくらいなので、国としてもしっかりと対応しなければいけないと考えているということになりますね。
https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/2019/190322shikinguri.htm
今日のニュースでは、茨城県信用組合が相談窓口を設置している、なんて記事も見かけました。
https://www.sankeibiz.jp/business/news/190408/bse1904081812002-n1.htm
ちなみに、なぜ大型連休を前にして資金繰りが悪化する可能性があるのかというと、たとえば、次のようなケースが想定されるためです。
・各種の支払いは連休前に済ませることが必要
・取引先からの入金は連休後
このパターンだと、「支払いが先＝＞入金が後（連休後）」になるので、「支払い時（入金前）」にある程度のお金を持っておく必要があるということです。
もしも、普段の月末でも資金繰りが結構カツカツ、という状況であれば、今回はそれ以上にインパクトが大きくなる可能性があります。
気になるようであれば、信頼できる金融機関があればちょっと相談してみる、というのもアリでしょう。
また、「そこまでではない」のであれば、普段よりは多少、資金繰り表を精緻に作成してみたり、税理士に相談してみるというのもよいかとは思います。
資金繰りを改善するヒントも
ちなみに、この考え方（支払い時期と入金時期のタイミングのずれ）には、資金繰りを改善するヒントも隠されています。
単純にいうと、
・支払いが先、入金が後＝＞資金繰りが厳しい
となるわけですから、逆に考えると
・入金が先、支払いが後＝＞資金繰りが改善（ラク）
ということになります。
利益が全く同じだとしても、入金と支払いのタイミング次第では、
・いつも資金繰りを考え続けなければならない会社
・目先の資金繰りからは解放されている会社
という違いが出てくる可能性があるわけです。
もちろん、
・入金を先にしてもらったほうがラク
・支払いが後のほうがラク
ということが分かっていても、実際には取引先との交渉も必要であり、関係性次第では実現が難しいということもあるでしょう。
ただ、そのこと自体を意識しているかどうかだけでも、結構差が出てくるのではないかと思います。
頭の片隅にでもそのことが残っていれば、価格交渉・条件交渉のときに、交渉材料の１つとしてサイト（支払期日、回収期日）を含めればよいわけですから。
あとから交渉するよりは、はるかにやりやすいかなと。
普段からしっかりとこのあたりのことはおさえつつ、連休前の対策は対策として、しっかりと準備をしておく。
ということが大切になりますね。
【編集後記】
週末、２日連チャンでゴルフのラウンドをしたところ、左ヒジに少し嫌な感じの痛みが出ています。
しばらく安静にしていたほうがよさそうなので、少しだけ休むことにしました。
【昨日の１日１新】
＊「１日１新」とは→詳細はこちら
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