事業から撤退する。
残念ながらこのような結論を出さなければならないケースがあります。
ただ、最終結論を出す前に、客観的な第三者の目を入れることを検討してみても良いケースというのもあるのではないでしょうか。
事業からの撤退
事業から撤退する。
経営者でも事業責任者でも、その事業への思い入れが強ければ強いほど、できれば避けたいところです。
とはいえ、慈善事業ではありませんから
・事業が赤字
・事業は黒字だが思ったほど利益が出ない
・商品の将来性がない
といったケースでは、いつかは撤退を検討しなければならないケースも出てくると思います。
会社が1つの事業しかしていなければ、「事業からの撤退=会社をたたむこと」になりますから、簡単には踏み切れないでしょう。
一方、会社が複数の事業や商品の取り扱いをしていれば、その中の1つから撤退するというのもそれほどハードルは高くないかもしれません。
やるべきことをやったのかどうか
そのように「事業からの撤退」を考えた場合、
しっかりとやるべきことをやったのか?
については、まず最初に検証する必要があると思います。
事業の状態がイマイチのとき、マーケティングや財務分析など、教科書的な手法にはいろいろなものがあります。
で、そんな教科書的な手法なんて知ってるよ!という方でも、自社が撤退するかどうかの瀬戸際にある商品について、実は「教科書的な分析すらしていない」ということがあったりします。
「実践は違う」「教科書通りにはいかない」という感覚がベースにあるからかもしれません。
それらのことも踏まえつつ、結局は経営者の方の頭の中で考えていること、結論ありきでの検討によって、「その事業はやめる」という結論を出してしまっているとしたら、もう少しだけ、あと一手間だけでもかけてみても良いのではないかと。
「教科書通りにはいかない」という発想そのものに、すでに先入観が入ってしまい冷静に判断できていない可能性もあるような気がしますので。
第三者のほうが分かることも
経営者の方が事業について
・教科書的な手法により
・自分が知っていることをベースに
・教科書的に分析する
としても、おそらく想定通りの結論になるだけでしょう。
となると、
・やらなくても分かっているよ。
・そんな分析しても事業が良くなるわけでもないし。
なんて考えてしまい、前述のように「頭で考えただけでしっかりとした分析、検証」をしていないということに陥ってしまう危険性があります。
そんなときには、客観的に見てくれる第三者とざっくばらんに意見交換しても良いのではないかと思います。
第三者というのは
経営者仲間、友人知人、メンター的存在の人、顧問税理士、顧問社労士、コンサルタントなど
いろいろと候補はいるでしょう。
経営者の方からすると「大前提と考えていること」が、第三者からするとそうではない可能性もあります。
例えば、経営者自身が「しっかりと財務分析が出来ている」と感じていたとしても、ちょっと違った角度から、違った見方ができる可能性もあるでしょう。
会話のなかでちょっとしたヒントから気づきが得られる可能性もあります。
どんなに優れた経営者の方でも自分ひとりではなかなか気づけないこともあると思います。
「事業からの撤退」のように大きいことを考える場合にこそ、客観的に見られる第三者をうまく利用すると良いのではないかと思っています。
【編集後記】
週末は、普段からお世話になっている方のお子様の結婚式に出席してきました。
初めて会ったのが20年くらい前、当時小学校低学年だった男の子が結婚するというのも感慨深く、とても感動的で素敵な時間を過ごすことができました。
その場にいる全員がお祝いムード一色で幸せな空間というのは、やはり良いものだと改めて感じました。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
a(アー)
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