財務諸表の1つである貸借対照表、英語では「Balance Sheet(バランスシート)」と呼ばれます。
こんな形式で表されることが多いものです。
簿記を勉強し始めてすぐのころ、バランスシートは左側(資産)と右側(負債+純資産)が「等しくなる(均衡する)=バランスする」からバランスシートと呼ばれると習いました。
いろいろな会計系の本を見ても、同じような説明がされています。
ところが、「バランス=均衡」というのは間違いだという考え方があります。
balanceが持つ意味
balanceを辞書で調べてみると、「釣り合い、均衡」という意味のほかに、「残高」という意味があることが分かります。
以前読んだ本では、バランスシートのバランスとは「均衡」ではなく「残高」の意味であり、
「バランスシートとは資産や負債の残高を表しているものである。」
という考え方が正しい(左右のバランスという考え方は間違い)と書かれていました。
・もともと外国では「Balance Sheet」がどのような意味、ニュアンスで使われていたのか?
・なぜ貸借対照表と訳されたのか?
など、歴史的な背景についての知識がありませんので、残念ながら判断がつきません。
「貸借対照表」という表現からは、貸借(左と右)が対照(均衡している)と考えるのが正しいように感じます。
そうなると、そもそも「貸借対照表」という訳し方が間違っているのか?など、考え始めるとなんだかよく分からないことになってきます。
結局のところ
バランスシートがどのような意味であるにしても、作成される財務諸表の結果は同じであり、
・左右(貸借)はバランスしている
・資産残高、負債残高等を表している
ものになっています。
とりあえず2通りの考え方があるのかな、といった程度の認識で留めて、深追いはしていませんが、あきらかにどちらかが正しい、という見解に触れることがあれば、また改めて紹介したいと思います。
財務諸表の利用者、作成者の双方にとって、どちらでもいいような参考情報(雑学?)の域を出ないような話ではありますね。
【編集後記】
週末にゴルフの予定でしたが、先日の雪の影響でゴルフ場がクローズとの連絡がありました。
仕方ありませんが、残念です・・・