勤務先が会員になっているある会員組織で「監査法人(会計監査人)のローテーション制度に関するアンケート」が行われています。
中間報告として、主な項目の集計結果を目にしました。
アンケートの内容
もともとは昨今の不正会計問題に端を発して、監査法人のローテーション制度が必要ではないかという声が大きくなってきたことで行われたアンケートです(と思われます)。
内容は監査法人に関するいろいろな項目がありますが、例えば次のようなものです。
・監査チームに対する満足度はどうか。
・監査報酬についてどう考えるか。
・監査法人に期待すること。
・監査法人を選ぶ際の評価ポイント。
それぞれに複数の選択肢が用意されていて、複数回答可で選ぶ方式のアンケートです。
興味深いがあまり笑えない回答も?
すべての質問について結果が報告されているわけではありませんが、主なものとして報告された回答を見てみるとなかなか興味深いです(ローテーション制度への回答結果については、まだ明らかにされていません)。
まず感じるのは、どの会社も監査法人に対して感じるのは同じようなことだということです。
それがプラスの内容でもマイナスの内容でもあっても、です。
プラス面ではたとえば次のようなものが挙げられています。
<監査法人に対する期待することは?>
1番多い回答:「会計処理などについて相談に乗ってもらうこと」
当たり前ではありますが、やはり処理に迷った場合にはまずは頼りたい相手ということになるのでしょう。
ちなみに、「監査報酬を安く、または監査時間を短時間で」という要望も結構あるようです。
会社としては合理的なのでしょうか、複数回答可とはいえ、あえてそれを選択するというのも、いろいろな価値観があって面白いです。
個人的には積極的に選ぶところではないなと感じていたので。
また、不満を覚えていることとしては、あまり笑えない結果もありました。
<監査を受けていて不満を覚えたこと>
・監査手続き(内容や必要性など)について質問しても回答がなく、監査業務に対する理解を得ようとしない。
・会計のプロと言っていながら専門知識が不足していたり、新人のOJTの場にされている。
確かにそう言いたくなることもあるのかもしれませんが、まあ監査法人や会計士による差が大きいのではないかとも思います(自分ではそこまで強く感じたことはありませんが)。
監査法人側が
・まさかそんな風に思われているなんて。
とショックを受けるのか
・確かにそう言われても仕方ないよな。
と理解はしているのか。
おそらく後者ではないかと思われますが、どうなのでしょう?
監査する側が監査される側の会社から、このようなことを思われてしまっているとしたら、ちょっと笑えませんね。
このようなアンケートがきっかけで少しでも会社側への理解が深まればそれはそれで良いのかもしれません。
自分が社内・社外問わず、また分野も問わず、「専門家」として仕事をしているつもりでも、相手からこのように思われてしまっていたら、かなり寂しいことです。
仕事の相手から自分がどう見られているかを絶えず意識し、俯瞰しながら業務に取り組んでいけば、このようなギャップは少しずつでも埋まっていくのではないでしょうか。
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【編集後記】
最近、買ったまま読まずに溜まったままの本が増えつつあります。
意識してもう少し読書の時間を確保しなければと思っています。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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