会計監査を受けるときの心構え〜対応は誠実に。ただし無条件に全てを受け入れる必要はない〜

監査法人による会計監査を受ける会社の経理部に勤務している場合、慣れないうちはどのように監査法人と接したら良いか、迷うことがあるかもしれません。

会計監査を受ける必要がある会社

会計監査といってもいろいろな種類のものがあります(企業に対するもの、行政機関に対するもの、などなど)。

その中でも会計監査として最も一般的なのは、監査法人による一般企業に対する財務諸表監査ではないかと思います。

この会計監査の対象で一番分かりやすいのは、株式を上場している会社です。

株主などの利害関係者も多くなりますので、きちんとした監査が必要になるのは当然ですね。

また、非上場会社でも一定の要件を満たす場合には、監査を受けて有価証券報告書などの外部向け資料を作成しなければなりません。

これ以外でも会社法上の大会社に該当する会社は、会社法で監査を受けることが義務付けられています(会社法上の大会社とは、資本金5億円以上または負債の合計が200億円以上)。

スタンスは会社、担当者によってもいろいろ

監査法人に監査を受ける会社側の立場で考えた場合、監査法人との接し方は、会社によって
また担当者によって、そのスタンスはいろいろであると感じてきました。

・監査に来る公認会計士を「◯◯先生」と呼ぶか、呼ばないか。
・質問や資料の提出依頼に対して、最低限の対応だけか、より親切な対応をするか。
・前広に相談/報告するか、質問されるまでは最低限のことしか伝えないか。
などなど。

このあたりの対応は、会社によって、また責任者や担当者によっても異なるかもしれません。

必要なのは「誠実な対応」と「きちんと主張すること」

私自身、最初に経理部門で監査法人による監査を受けたとき、
・どのような対応をすべきか。
・どこまで伝えれば良いのか。
・相手が聞きたいポイントはどこなのか。
が分からず、戸惑った記憶があります。

所属していた部門の雰囲気、スタンスが、「監査法人とは少し距離感を取っている」ような雰囲気だったということもあったかもしれません。

その後いろいろと経験してきた中での自分なりの結論は、次の2つです(まあ当たり前の内容なのですが)。

対応は誠実にすること

監査法人はあくまでも財務諸表が適切に作成されているかを監査しにきています。

不正を見つけにきているわけでも、文句を言いにきているわけでもありません。

きちんと出来ているという自信があるなら、依頼にはきちんと対応し、ありのままを見てもらっても問題はないはずです。

そのほうがお互いに気持ち良く仕事ができ、監査に余計な時間をかける必要もなくなります。

もしかすると、結果的に監査報酬を減らす方向の交渉ができるようになるかもしれません!?

きちんと主張すること

誠実な対応は必要ですが、無条件にすべてを受け入れる必要はないとも考えています。

例えば監査法人側で、今までと違った観点、違った手法で監査するため
・それまでとは異なる手法でサンプルを抽出したり
・それまでに依頼したことがない資料の提出を要求してきたり
ということがあります。

それらが対応できることであれば、気持ちよく対応すれば良いでしょう。

逆に
・システム上の制約がある。
・対応するには会社側の作業負荷が大きくなってしまう。
などの理由で、要望通りに対応できないケースもあるでしょう。

このような場合、監査対応のためだけに、経理部門や現場担当者の負荷を大きくすることは避けたいところです。

大前提として考えるのは、監査法人は監査上の必要な手続きが出来さえすれば足りるはずということです。

無条件にすべての要望を受け入れるのではなく
・「監査をするうえで、どのようなデータが必要なのか?」をきちんと確認し
・対応が難しい場合には、きちんとその旨主張し
・双方が合意できる落としどころを見つける
ということが必要です。

「誠実に対応しつつ、きちんと主張すべきことは主張する。」ことで、監査法人にとっても会社側にとっても、望ましい監査の形におさまっていくのではないでしょうか。

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【編集後記】

週末のラウンドは、当日の朝にまさかの痛風発作の再発。
なんとかごませるかなと思いつつプレーしましたが、そこまでゴルフは甘いものではありませんでした。。。

【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら

ニューオータニ ガーデンタワー
セベバレステロスゴルフクラブ
蕨市民会館

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