経理部では、他部門の社員に経理に関する基本的な考え方を理解してもらう必要があります。
取引のすべてが決まった後に経理部に相談がきて、「経理処理的に問題あり」と分かっても、対応が間に合わないこともあるからです。
ところが最低限の考え方でさえ、なかなか理解してもらえない場合があります。
いったいどこまで時間をかけるべきか、どこまでが経理担当の責任なのか、悩むことがあります。
相手がクライアントなのか社員なのかによる違い
税理士:相手がクライアントである場合
税理士として仕事をする場合、
その経営者が経理のことを知りたい、
なんとか理解してもらえるよう努めることがミッションの1つでも
そういう部分に対してフィーをいただいているということもあるでしょう。
逆に興味をあまり持っていない経営者の場合、
経理部門:相手が社員の場合
一方、相手が社員の場合、本人の興味の有無にかかわらず、しっかりと理解してもらう必要があります。
都度経理担当に相談があれば良いのですが、そうでない場合、基本的な考え方を押さえないまま決め事をしてしまうと、後から問題点に気づいても手遅れということもあり得るからです。
ちなみにこのようなケースでは、同じことを同じように伝えても「すぐに話しが通じる人」と「そうでない人」との差は結構大きいのではないでしょうか。
では、話しがなかなか通じない人への対応をどうするか。
・分かってもらえるまで何度でも説明する。
・分かってもらえないのはこちらの説明の仕方が悪いのだと考えて工夫すべき。
という教科書的なことをずっと考えていました。
ですが、社員に何度伝えても理解してもらえない場合、ある程度のところで諦める(時間をかけることを止める)ことも必要なのではないかと感じ始めています。
・そもそも本質的な部分の考え方を理解しようとしていない。
・結果として、似たような次のケースに生かされることもない。
ということを繰り返す人はそれなりの割合でいるのではないでしょうか。
若手社員ならまだしも、ベテラン社員やそれなりの役職の人達を変えることはほぼ無理なのではないかと思います。
自己流が染み付いている、今までと違った価値観に移行しづらい、など理由はいろいろありそうですが、「今までと同じように」「適当に」やれば良いと思っている人については、もはや経理担当の責任ではないと考えています。
トレーニングとしては良い機会
よく理解できていない人に理解してもらえるように伝えるのは、なかなか難しいです。
ですがここでの経験を、税理士としてクライアントに対して「いかに分かりやすく説明するか」のトレーニングと考えると、非常に良い機会なのではないかとも感じます。
・理解しようとしている人に対してはしっかりと対応する。
・そうでない人に対しては、トレーニングと割り切る。
・それでも無理であれば、ほどほどのところで諦める(コストなども考えて)。
このような整理がきちんとできれば、自分がどの程度の時間を割くべきか、判断を誤ることもなくなるのではないでしょうか。
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【編集後記】
週末はゴルフと草野球。
運動量としては大したことありませんが、全身が筋肉痛になっています。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
職場から御徒町のゴルフショップまで30分間のウォーキング