世の中にはいろいろな専門家の方がいますが、困ったときに頼りになるのは「具体的な解決策」を提示してくれる人だと改めて感じています。
いろいろなタイプの専門家
世の中にはいろいろなタイプの専門家がいます。
・専門知識も実務経験も豊富な人
・専門知識は豊富だが実務経験がイマイチな人
・専門知識はイマイチだが実務経験は豊富な人
・いろいろな修羅場や困難なケースでの経験値が高い人
などなど。
税理士でも
・税法(学問的)に詳しい人
・実務経験が豊富な人
・税務調査経験が豊富な人
などいろいろです。
で、「専門家」というのは、一般人からすると「分からないことを相談できる頼れる人」だと思います。
何か困ったことがあって相談する場合、そのお困りごとが解決するようなアドバイスをもらえることを期待しています。
ただ、なかには問題点は指摘してくれるが、解決策を提示してくれない、あるいは解決策の「解」を持ち合わせていない場合もあり、
結局どうしたらいいの?
と迷子になってしまうケースもあります。
つい先日も、そんなことがありました。
とある専門家の方とお話ししていて、「問題点」を指摘していただき、「なるほど、そうか。」と思いつつ、「で、どうしたらいいんでしょう?」と聞くと、「う〜ん・・・」となってしまったことがありました。
難しいということは理解できるので仕方ないのですが、やはり「解決策」があるかどうかで受け手側の印象、頼りにしたい度合いが大きく変わるものだと感じました。
これは逆の立場で、自分が仕事をしていくうえでもしっかりと考えていかないといけないことだなと。
問題点の指摘は必要だけど・・・
何かの相談したときに、問題点を指摘してくれることはもちろん大切です。
ただし、それだけでは足りないことが多いです。
足が痛くて病院に行ったところ、
尿酸値が高いし、痛風です。
とだけ言われたら、「知っとるわい!」となります。
・痛み止めの薬を飲みましょう。
・痛みが治ったら尿酸値を下げる薬を飲みましょう。
・普段の生活では、このような食べ物・飲み物には気をつけましょう。
など、どうしたら良いかを提示してもらえるはずです。
同じように、専門家に相談したときに「ここが問題です」とだけ言われて終わってしまうと、ちょっと辛いですね。
税金の相談をして、「余計な税金を払わないようにしたいがグレー」な場合に、税理士から「それは税務上、問題がありますね」とだけ言われて終わってしまったら、「だから相談にきてるんだけど・・・」となるでしょう。
・〇〇という処理をすることで「グレー」を「白」に近づけることができる。
・そのためには△△をしておく必要がある。
というようなアドバイスこそが聞きたいことだと思います。
きちんと見極めるためには「質問」をしてみること
相手がどんなタイプであるかを見極めるためには、「質問」をしてみることが一番です。
たとえば、税金計算上の取り扱いについて、判断に迷うことがあって相談したときの回答が
・Aという考え方がある
・Bという考え方もある
・Cという考え方もある
というように、一般的な解釈、考え方、留意点などをつらつらと教えてくれるだけだと、ちょっと厳しいかもしれません。
そんなときには、「で、どうしたらいいと思いますか?」という「質問」をしてみるとよいと思います。
「それはあなたの判断です」とか「会社の判断です」という回答しかもらえないと寂しいですね。
相談者の希望をしっかりと確認しつつ
・〇〇のリスクはあるけど、△△してみたら?
など、より具体的に「どうしたらよいか」をコメントしてもらえる人は頼りになると思います。
逆に、もしも一般論に終始してしまうようだと、相談者側が「迷子」になってしまう可能性もありますので、付き合い方には注意が必要になりますね。
【編集後記】
世間一般の税理士と比べるとマシではありますが、この時期、それなりに確定申告に時間を取られています。
年1回だから効率化に時間を使わずに「さばく」ことを優先しようと考えてきましたが、その作戦は失敗だったかもしれません。
しっかりと「時間の投資」を意識すべきだったと改めて感じています。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
むさし乃
弥生会計の新しい機能(所得税関係)