どの世界でも世代交代は避けられないものです。
ただ、そのタイミングというのは難しいものだと感じています。
世代交代という言葉が好きではない〜川澄選手のコメント
先日、テレビのスポーツニュースで、女子サッカーの川澄奈穂美選手の特集コーナーを見ました。
川澄選手といえば、私のようにサッカーに詳しくない人間でも知っているくらい、人気と実力がある女子サッカーの元日本代表選手です。
で、全く知りませんでしたが、現在32歳の川澄選手は女子サッカーの日本代表監督が変わって以来、代表には呼ばれていないらしいです。
アメリカの所属先チームでそれなりに活躍しているにもかかわらず。。。
この状況をたったひと言「世代交代」で済ましてしまいがちなところではありますが、川澄選手へのインタビューが興味深いものでした。
インタビューのなかで
・「世代交代」という言葉はあまり好きではない。
・一番良い選手がいるのが日本代表であるべき
というニュアンスのことを話していました。
代表に呼ばれるだけの状態であるにもかかわらず、呼ばれない歯がゆさも感じているのでしょう。
現役選手の立場であれば当然そう感じるよねと共感するとともに、「数年後を見据えて若手を育てたい」というチーム・監督の方針との兼ね合いは難しいものだと改めて感じました。
経営者の世代交代・税理士の世代交代
中小企業を中心に経営者の高齢化が進んでいると言われています。
東京商工リサーチの調査(2016年)によれば、全国社長の平均年齢は61.19歳で前年より0.3歳上昇、年代別の構成比では70代が24.12%を占めているようです。
また、私がいる税理士業界も高齢化が進んでいて、平均年齢は60歳を超えていると言われています。
税理士向けの会合や研修会に参加すると、年配の方が非常に多いので、確かにそうなんだろうなと感じています。
税理士や個人事業の場合、定年がないのが大きなメリットです。
会社員のようにまとまった退職金をもらうことがないかわりに、身体が動く限り仕事を続けることができます。
定年制を設けていない会社、特に中小企業のオーナーも似たような状況かと思います。
このような方々(税理士である自分も含みますが)に共通しているのが、
世代交代を理由に外される可能性が低い
ということです。
年齢的な理由を含めて、お客さんとの契約がなくなることはあると思いますが、スポーツの世界のように「チームの若返り方針のためにバッサリと」ということはないでしょう。
だからこそ、自分自身でしっかりと引き際を決めざるを得ないという難しさもあります(自分で経験していないので、なんとも言えませんが!?)。
最近では、後継者不在を理由にM&Aで会社を売却するケースがますます増えてきています。
・経営者・会社ともにまだ元気なうちに次世代にバトンタッチする。
・場合によっては他社(他者)に譲渡する。
という選択も決して間違ってはいないのだと思います。
「いつか?」は年齢で決めるべきものではない!?
世代交代、次世代にバトンタッチするタイミングはいつなのか?
会社組織でも60歳の定年を超えてもシャキシャキしている方もいれば、50代なのにもうマッタリとしてしまっている方もいます。
政治家でもかなり高齢の方でもしっかりとした考えを持った方はたくさんいます。
スポーツの世界でも、イチロー選手はまだまだ現役としてプレーすることはできるでしょう。
そう考えると、世代交代はバッサリと年齢だけで決めることはできないのだろうと思います。
少なくとも周囲が年齢だけで決めつけることはできないかなと。
自分自身が税理士としていつが辞めどきなのか?
あまり考えたことがありませんが、今の時代であれば、「メールが使えない」「電子申告ができない」のであれば、すでに引き際かなという気がします。
ただ、その立場になったときにそのことに気づけるかどうか。。。
・◯◯ができなくなったら。
・周囲から◯◯と言われたら。
など自分なりの基準を設けられるのが理想ですが、自信がなければ、しっかりと判断できるうちに「◯◯歳で引退する」と決めてしまうのもアリかもしれません。
【編集後記】
リニア中央新幹線の建設工事を巡る大手ゼネコンによる談合が大きなニュースになっていますね。
「談合は必ずしも悪いものではない」という感覚が、一部の人に残っているんだろうなと思いますが、実際のところはどうなのでしょうか。。。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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