経理に関する基礎知識など、社員向けに勉強会を行うことがありますが、参加者全員が満足する内容にするというのはなかなか難しいことです。
目次
社員向けの研修に関するいろいろなニーズ
社員向けの経理に関する研修には、いろいろなニーズがあります。
・財務諸表(損益計算書、貸借対照表)の読み方
・財務分析の方法(利益率やいろいろな指標など)
・キャッシュフローの考え方
・取引先の財務状態(安全性)の分析
・IFRS
・税金計算の仕組み(消費税、法人税など)
・伝票の起票の仕方
・社内の会計ルール
順不同で、ざっくり大きな項目を挙げるだけでもこれくらいあります。
さらに、誰を対象とするかについてもいろいろな考え方があります。
・経営者(社長)
・経営幹部
・管理職
・中堅社員
・若手社員
・新入社員
・営業部門の社員
・管理部門の社員
参加者全員が満足できる内容にすることが難しい理由
このように、「誰に」対して「どのような研修をするか」という組み合わせはいろいろです。
「なんとなく必要性を感じる」という程度の認識で、ざっくりした企画をしてしまうと誰も満足できないという悲惨な結果にもなりかねません。
企画する人と参加者側との認識のギャップ
企画する人は、日頃から「もう少し経理的な視点で物事を見ることができればいいのに」と感じていることが多いのではないかと思います。
経理の知識そのものよりも、計数感覚のような要素も大きいのかもしれません。
一方で、参加者側では、あまり必要性を感じていないというケースも多いです(特に営業部門など)。
このような場合、企画する側が「誰の」「どのような部分が足りないか」を明確にしておかないと、効果的な研修にならないことは間違いありません。
参加者側も「なぜ受講しなければならないか」がはっきりしたほうが良いはずですし、そもそも、「本当に必要な人が不参加だった」なんてことにもなりかねません。
参加者の中での知識レベルのギャップ
「誰」を対象として「どのような研修をするか」を決めたとしても、その参加者のなかでの知識レベルの差は生じてしまいます。
たとえば「営業部門の中堅社員向け研修」なんていう括りだと、
・もともと持っている知識
・実務で学んできた経験
などもそれぞれバラバラですから、同じ内容の研修でも満足度はまったく異なるものになってしまうでしょう。
伝える側と参加する側との認識のギャップ
伝える側と参加する側の認識のギャップも満足度を下げる要因の1つになります。
伝える側:最低限これくらいの基礎知識は知っておくべき。
参加する側:基礎知識よりも、もっと実践的なことが知りたい。
というギャップが生まれることも多いのではないかと考えています。
満足度を少しでも高めるために
満足度を少しでも高めるためには、前述してきたような絞り込みを行うことが必要です。
大きな組織であれば、内容と対象者を絞り込んでも、それなりに参加者が集まるかもしれませんが、小さな組織だと参加者が数人になってしまうこともあるかもしれません。
会社としては非効率になったとしても、満足度が低い研修を続けるよりもはるかに良いはずです。
イメージとしては、個別のテーマを少人数かつ双方向で、という感じです。
それでもいろいろな制約で、どうしてもざっくりとした研修になってしまう場合には、「1つでも「へぇ〜」という気付きがあれば最低限はクリア!?」というくらいの割り切りが必要かもしれません。
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【編集後記】
eLTAXが混み合っているようですね。
このギリギリのタイミングで操作したことがなかったので、少し新鮮です。
【昨日の1日1新】
*「1日1新」とは→詳細はこちら
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